2016.10.18
決める。守る。
日常的によく見かける習慣化している行動。自分では気付きにくい、無意識の行動でもある。
たとえば、朝、決まったニュースサイトの記事をザッとでも確認しないと気が済まない。さらにフェイスブックの更新をチェックして、キュレーションサイトもいくつか。起きてから会社に着くまでに、まるで一連の手続きのようにこなしていく。
椅子に座ると足を組む。定期的に組み替える。これも習慣化すると、目の前に誰がいても、ついやってしまう。
こうした習慣化された行動は、やらないと落ち着かない。たとえば大事な面接の時に、足を組まないように気をつけることはできる。だけど、そっちに何割かの意識を取られるので、肝心の面接に集中できない。忙しければ、ニュースサイトやフェイスブックのチェックを省略することはできる。だけど、何か忘れたような気になったり、落ち着かなくて、肝心の何かを忘れたり、ミスしたりする。(こっちは、やらずに済ませるということもできない人が多いようだ。忙しかったり、時間がなかったりするのに、寸暇を惜しんでなんとか実施する。)
習慣というのは繰り返し実行することで定着していくから、放っておくと、どんどん増えていく。仕事でも一緒だ。資料を作る時に、決まった構成の資料を何度か作り込むと、まったく違う資料なのに、ついつい同じ手順、同じ構成で作成してしまう。朝、メールの返信からスタートする癖がついていると、もっと優先すべき仕事があっても、ついついメールを立ち上げてしまう。
習慣化している行動を定期的に紙に書き出し、それを「やらない」と決めて、守る。そうやって自分を初期化するのは、とても大切だ。人間もシステムと一緒で、習慣にメモリーやディスクが食われていく。人間で言えばメモリーは集中力で、ディスクは時間。「やらない」と決めるだけでなく、逆に習慣化して「やる」と決めて守る。これはOSの更新に相当するだろうか。
私たちのハードウェア(肉体)は買い換えることができない。機械と違って年齢とともに劣化していく(機械と違って、鍛えると性能アップするという意味では、よく出来たハードだ)。自分自身のシステムメンテナンスを欠かすと、どんどんエラーが増えていく。
決めて、守る。自分自身のプログラムを自分で書き換えてみよう。