2016.07.20
日常の目標設定;
目標設定は難しい。人事評価の話ではなく、日常のマネジメントの話だ。
そもそも、日ごろから目標を設定する習慣を持つ人が少ない。目標を設定せずに、日々眼前の処理に追われていると、気がつけば何も変わらないまま一年、二年が経っていく。だから、まずは目標を設定して、それを習慣づけていくという訓練が必要だ。その時の目標設定が難しい。
日々の目標設定に不可欠な要素が、少なくとも3つあるように思う。1つが実現可能性だ。達成できるという確信や期待がなければ、そこに向けての動きが心の中から生まれない。達成することで得られる、やった!という達成感が次へのモチベーションにつながっていくから、そういうスタートアップの要件としても、これは欠かせない。
2つ目が成果の親和性。成果には幾つかの方向性があって、どういう成果を目指した時にやる気になれるかは、人によってかなり異なる。例えば、私は一番になりたいという向上意欲はほとんどわかないが、誰よりも楽をして成果を出すということにはかなり熱心に取り組む。
3つ目が実行具体性。その成果を達成するためのプロセスが仮説で良いからそれなりに思い浮かぶこと。どこから手をつけて良いのかも、何をしたら良いのかも皆目検討もつかないということでは、行動に向けたドライブがかからない。プロセスイメージが、相手の頭の中から浮かんでくる。そういう意味では、相手の実力との兼ね合いということになる。
自分を奮い立たせて前進させたり変化させたりするのにも、この目標設定で苦労する。他者に対してはなおさらだ。最低限この3つの条件を満たして方向づけをして、相手が前に向かって歩き出せるような目標。マネジメントの成否のかなりの部分がここで決まる。相手の現在の実力と課題、相手の成果指向性をしっかりと把握していなければ、それは不可能だ。
明日から子供達は夏休み。どんな目標を提案しよう。親としては悩ましいテーマだ。