2016.06.28
リスクとチャンス:
英国のEU離脱という報道を受けて、基本的にはネガティブな報道が目立つ。私は経済学者ではないので、本当のところはわからないとしか言いようがない。だが、ビジネスとか経営という観点からは、必ずしもネガティブというばかりではない。基本的に、リスクやチャンスというのは、万人に平等なものではないからだ。視点、立ち位置によって変わってくる。昔から、結果を出す経営者の多くが、「ピンチはチャンス」と言ってきた。逆張りの経営なんていう言葉もある。今回も万人にとって暗い未来ばかりがあるわけではない。例えば、株式市場の急激な下落や、円高の進行もそうだろう。株式については、「いま株をたくさん持っている人」にとっては危機以外の何物でもない。だが、いま株を持っていない人にとっては、株式投資を始めるには、いい機会となる。為替も同様だ。ドルをたくさん持っている人にとっては危機だが、円をたくさん持っている人にはドル転換するチャンスと映るにちがいない。
一番良くないのは、ざっくりと世の中を概観するだけのマスコミの報道に、一喜一憂して思考停止に陥ることだ。自分にとって、自分の会社にとって、自分の会社のある商品やサービスにとって、いまそこに大きな機会があるかもしれない。万人がネガティブになっている時こそ、少数の人しか気づけないチャンス、特定の人や企業にしか浴せない機会がある。
こういう時勢に、「世の中がどうなるか」と傍観者になってはいけない。「自分がどうするか」を全力で考えたほうがいい。