2016.01.15
失われている時間;
日々忙しく、残業に追われている時。1日が26時間あればいいのにと、切実に思うような時が、誰にもあると思う。
さすがに1日は26時間にはならない。だが、そう言っている人にも、意外と使えていない時間が1日の中にある。
業務観察調査をしていると、多くの場合、30分を切るくらいの時間が空くと、「30分か〜、30分じゃ何にもできないな」という感覚を持つ人が多いのに気づく。これが20分、10分になるとなおさらだ。
こうした10分から30分くらいの空き時間をまとめていくと、1日に1、2時間になっていることもよくある話だ。
こうした短い時間を意識的に使って仕事をすると、幾つかの利点があることに気づける。一つはこうした短い時間を使ったほうが、集中して長い時間を使って仕事をするよりも、はかどるということだ。二つ目は、短い時間で仕事をする癖をつけると、助走がいらなくなる。すぐに集中して仕事に入り込めるようになる。他にもいろいろあるが、「仕事はまとまった時間で集中してやったほうがいい」というのはどうやら錯覚で、仕事は分散させて細かくこなしていったほうが生産性が高いのである。
ちなみに、タイマーで測ってみると、このコラムはここまでで9分かかっている。
10分をおろそかにしないこと。それが生産能力を向上させるアプローチの一つとなる。