2015.12.09
状況認識:
コンピテンシー発揮の第一歩は状況認識だ。認識のしかた一つで、その人のアプローチが変わる。目先の自分の担当業務しか見えていない人と、自分の組織の全体の状況がつかめている人、会社全体の状況がつかめている人。仕事のしかたは自ずと変わってくる。
範囲だけではない。同じ状況を見ても、その捉え方は人それぞれだ。目の前の状況を「安心だ」と捉えるか、「リスクがある」と捉えるかで、その後の活動は変わってくるだろう。
昔から「ポストが人を育てる」と言われるが、これは明確な状況変化を、ポストという形で与え、それによってコンピテンシー発揮を促しているという見方もできる。
しかし、そのように外部から状況認識を与えられなければ発揮できないコンピテンシーならば、所詮それまでのものにすぎない。一部のハイパフォーマーをのぞけば、ポストに慣れてしまうと、そこで賞味期限切れとなる。
ポストで人を育てていられる世の中はとうに過ぎ去っている。自ら状況認識を広げ、変え、より高いコンピテンシーを発揮していかなければならない。